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商法のまとめから更に重要項目のみを音声にしています。


重要項目まとめ

1・ 商事に関し、商法に定めがない事項については商慣習に従い、商慣習がないときは、民法の定めるところによる(第1条2項)。

2・ 当事者の一方のために商行為となる行為については、もう一方の当事者に対しても商法が適用される。(第3条1項)。

3・ 取引所においてする取引などの絶対的商行為は、行為の主体が商人か否かを問わず、また、営業としてされたか否かにかかわらず、商行為とされる(第501 条3号)。

4・ 電気又はガスの供給に関する行為は、営業としてするときは、商行為となる。
【営業的商行為(第502 条3号)】。

5・ 手形その他の商業証券に関する行為などの絶対的商行為は、行為の主体が商人であるか否かを問わず、また、営業としてされたか否かにかかわりなく、商行為とされる(第501 条4号)。

6・ もっぱら賃金を得る目的で物を製造し、又は労務に従事する者の行為は、たとえ営業としてされても商行為とはならない(第502 条ただし書)。

7・ 商人の行為は、すべて営業のためにするものと推定する。(第503 条2項)。

8・ 鉱業を営む者は、商行為をすることを業としていなくても商人とみなされる。【擬制商人(第4条2項)】。

9・ 「自己の名をもって商行為をなす」とは、自己が法律上商行為より生ずる権利義務の主体となることをいい、営業者として、行政官庁に届け出ているかどうかを問わない(大判大8.5.19)。

10・ 信用金庫法に基づいて設立された信用金庫の行う業務は、営利を目的とするものではないから、信用金庫は商法上の商人にはあたらない。(最判昭63.10.18)。

11・ 小商人については、商法総則の規定のうち、商業登記、商業帳簿に関する規定などについては、適用しない(第7条)のであり、すべての規定が適用されないわけではない。

12・ 未成年者が商人の営業を行うときは、その登記をしなけれならないのであり(第5条)。登記をすれば商人として営業できる。

13・ 商法総則の規定により登記した事項に変更が生じ、又はその事項が消滅したときは、当事者は、遅滞なく、変更の登記又は消滅の登記をしなければならない(第10条)。

14・ 故意又は過失によって不実の事項を商業登記した者は、その事項が不実であることをもって善意の第三者に対抗することができない(第9条2項)。

15・ 商法総則の規定により登記すべき事項は、登記の後でなければ、これをもって善意の第三者に対抗することができない。登記の後であっても、第三者が正当な事由によってその登記があることを知らなかったときも、同様とする(第9条1項)。

16・ 商号は、商人がその営業活動において自己を表示する名称をいうが、「ローマ字その他の符号で法務大臣の指定するもの」を用いることができる(商業登記規則50条1項)。

17・ 商人が数種の独立した営業をし、又は数個の営業を有する場合は、その各営業又は営業所につき、別異の商号を有することを妨げないが、同一の営業につき同一営業所で数個の商号を有することは許されない。「商号単一の原則」(大決大13.6.13)

18・ 不正の目的をもって、他の商人であると誤認されるおそれのある商号を使用する者がいる場合に、これによって営業上の利益を侵害された商人は、その営業上の利益を侵害する者に対し、その侵害の停止を請求することができる(第12条2項)。

19・ 自己の商号を使用して営業又は事業を行うことを他人に許諾した商人は、当該商人が当該営業を行うものと誤認して当該他人と取引をした者に対し、当該他人と連帯して、当該取引によって生じた債務を弁済する責任を負う(第14条)。

20・ 商人の商号は、営業とともにする場合、又は「営業を廃止する場合」に限り、譲渡することができる(第15条1項)。

21・ 商人の商号の譲渡は、登記をしなければ、第三者に対抗することができない。(第15 条2項)。

22・ 営業を譲渡した商人は、当事者の別段の意思表示がない限り、同一の市町村(東京都の特別区及び地方自治法の指定都市にあっては、区)の区域内、及びこれに隣接する市町村の区域内においては、その営業を譲渡した日から20 年間は、同一の営業を行ってはならない(第16条1項)。

23・ 営業を譲渡した商人が同一の営業を行わない旨の特約をした場合には、その特約は、その営業を譲渡した日から30 年の期間内に限り、その効力を有する(第16 条2項)。

24・ 営業を譲渡した商人は、不正の競争の目的をもって同一の営業を行ってはならない。(第16 条3項)。

25・ 営業を譲り受けた商人(譲受人)が営業を譲渡した商人(譲渡人)の商号を引き続き使用する場合において、譲渡人の営業によって生じた債権について、その譲受人にした弁済は、弁済者が善意であり、かつ、「重過失」がないときは、その効力を有する(第17 条4項)。のであり、重過失に限定される。

26・ 営業を譲り受けた商人(譲受人)が、営業を譲渡した商人(譲渡人)の商号を引き続き使用しない場合においても、譲渡人の営業によって生じた債務を引き受ける旨の広告をしたときは、譲渡人の債権者は、その譲受人に対して弁済の請求をすることができる。(第18 条1項)。

27・ 商人は、商業帳簿及びその営業に関する重要資料を、帳簿閉鎖の時から10 年間保存しなければならない(第19 条3項)。

28・ 商人は、その営業のために使用する財産について、適時に、正確な商業帳簿を作成しなければならないが、小商人については、商業帳簿に関する規定は適用されない。(第7条、第19 条2項)。

29・ 支配人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができないが、「善意の第三者」には、代理権に加えた制限を知らなかったことに「過失のある第三者も含まれる」が、重過失のある第三者は含まれない(最判平2.2.22)。ただ単に知らなかったことに過失のある第三者には「対抗することができない」(第21条3項)。

30・ 商人が支配人を選任したときは、その登記をしなければならない。(第22条)。

31・ 支配人は、商人の許可を受けなければ、他の商人又は会社もしくは外国会社の使用人となることはできない(第23条1項3号)。

32・ 商人の営業所の営業の主任者であることを示す名称を付した使用人は、当該営業所の営業に関する一切の「裁判外」の行為をする権限を有するものとみなす(第24条)。のであり、裁判上の行為は含まれない。

33・ 商人の営業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人は、当該事項に関する一切の裁判外の行為をする権限を有する。(第25 条1項)。

34・ 物品の販売等(販売、賃貸その他これらに類する行為)を目的とする店舗の使用人は、その店舗にある物品の販売等をする権限を有するものとみなす。ただし、相手方が「悪意」であったときは、この限りでない(第26条)。

35・ 代理商は、取引の代理又は媒介をしたときは、遅滞なく、商人に対して、その旨の通知を発しなければならない。(第27 条)。

36・ 代理商は、商人の許可を受けなければ、その商人の営業と「同種の事業を行う会社」の取締役、執行役又は業務を執行する社員となることはできない(第28 条1項2号)。商人の許可を受ければ「同種の事業を行う会社」の取締役、執行役又は業務を執行する社員となることができるし、「異業種の事業を行う会社」であれば関係ない。

37・ 商人及び代理商は、契約の期間を定めなかったときは、2か月前までに予告し、その契約を解除することができる(第30 条1項)。

38・ 代理商は、取引の代理又は媒介をしたことによって生じた債権の弁済期が到来しているときは、当事者が別段の意思表示をしたときを除くほか、その弁済を受けるまでは、商人のために当該代理商が占有する物又は有価証券を留置することができる。(第31条)。

39・ 商行為の代理人が本人のためにすることを示さないでこれをした場合であっても、原則として、その行為は、本人に対してその効力を生ずる。ただし、相手方が、代理人が本人のためにすることを知らなかったときは、代理人に対して履行の請求をすることを妨げない(第504条)。

40・ 商行為の受任者は、「委任の本旨に反しない範囲内」において、委任を受けていない行為をすることができる(第505条)。

41・ 商行為の委任による代理権は、「本人の死亡によっては、消滅しない」(第506条)

42・ 商人である対話者の間において、契約の申込みを受けた者が直ちに承諾をしなかったときは、その申込みは、その効力を失う。(第507条)。

43・ 商人が平常取引をする者から、その営業の部類に属する契約の申込みを受けたときは、遅滞なく、契約の申込みに対する諾否の通知を発しなければならず、商人がこの通知を発することを怠ったときは、その商人は、契約の申込みを承諾したものとみなす(第509条)。

44・ 数人の者が、その1人又は全員のために商行為となる行為によって債務を負担したときは、その債務は、各自が連帯して負担する。(第511条1項)。

45・ 商行為によって生じた債務に関しては、法定利率は、年6分とする(第514条)。

46・ 商行為によって生じた債務の履行をすべき場所が、その行為の性質又は当事者の意思表示によって定まらないときは、特定物の引渡しはその行為の時にその物が存在した場所において、その他の債務の履行は債権者の現在の営業所(営業所がない場合にあっては、その住所)において、それぞれしなければならない(第516条1項)。

47・ 主たる債務が民事債務であり、保証債務が商行為によって生じた債務であるときは、主たる債務は10 年の消滅時効にかかり、保証債務は5年の消滅時効にかかる(大判昭13.4.8)。

48・ 商事売買とは、商人間の売買、あるいは当事者の双方または一方にとって商行為である売買をいう。

49・ 商人間の売買において、買主がその目的物の受領を拒み、又はこれを受領することができないときは、売主は、その物を供託し、又は相当の期間を定めて催告をした後に競売に付することができる(第524 条1項前段)。

50・ 商人間の売買において、売買の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、当事者の一方が履行をしないでその時期を経過したときは、相手方は、直ちにその履行の請求をした場合を除き、契約の解除をしたものとみなす(第525条)。

51・ 商人間の売買において、買主は、その売買の目的物を受領したときは、遅滞なく、その物を検査しなければならない(第526条1項)。
この場合においては、買主は、契約の解除をしたときであっても、「売主」の費用をもって売買の目的物を保管し、又は供託しなければならない(第527条1項本文)。

52・ 仲立人は、別段の意思表示又は慣習があるときを除き、その媒介した行為につき、当事者のために支払いその他の給付を受けることをができない(第544条)。

53・ 当事者間において仲立ちに関する行為が成立したときは、仲立人は、遅滞なく各当事者の氏名または商号、行為の年月日およびその要領を記載した書面(結約書)を作り、署名の後、これを各当事者に交付しなければならない(第546 条1項)。

54・ 仲立ちに関する行為において、当事者が、その氏名または商号を相手方に示さないように命じたときは、仲立人は、結約書や、帳簿の謄本に、その氏名または商号を記載することができない(第548条)。

55・ 仲立人の報酬は、仲立人が、各当事者に対して半額ずつ請求することができる。仲立人の報酬は、当事者双方が、平分して負担する(第550条2項)。

56・ 取次ぎに関する行為とは、自己の名をもって、他人の計算において、法律行為をすることを引き受けることをいう。

57・ 問屋と委託者との間は、商法の規定のほか、委任及び代理に関する規定による(第552条2項)。すなわち、問屋は、善良な管理者の注意をもって、委託された事務を処理しなければならず(民法644条)、自己の名で売買した物品を、委託者に引き渡さなければならない(民法646 条)。

58・問屋が委託者の指定した金額より廉価にて販売し、または高価にて買入れをした場合、自ら差額を負担すれば、その販売または買入れは、委託者に対して効力を生ずる(第554条)。

59・ 問屋が買入れの委託を受けた場合において、委託者が買い入れた物品を受け取ることを拒み、または受け取ることができないときは、問屋は、その物を供託し、又は相当の期間を定めて催告をした後に競売に付することができる。この場合において、問屋がその物を供託し、又は競売に付したときは、遅滞なく、委託者に対してその旨の通知を発しなければならない(第556条)。

60・ 問屋が委託者に対して債権を有する場合、その弁済を受けるまでは、委託者のために占有する物品を留置することができる。ただし、当事者が別段の意思表示をしたときは、この限りでない(第557条)。

61・ 準問屋とは、自己の名をもって、他人のためにする行為を業とする場合で、物品の売買以外の行為を業とする者をいう。

62・ 荷送人は、運送人の請求により、運送状を交付しなければならない(第570 条1項)。

63・ 旅客の運送人は、自己又はその使用人が運送に関し注意を怠っていないことを証明しなければ、旅客が運送のために受けた損害を賠償しなければならない(第590 条1項)が、この場合における損害賠償額を定めるについて、裁判所は、被害者およびその家族の情況を斟酌しなければならない(同法590 条2項)。

64・ 運送人の責任は、荷受人が留保をしないで運送品を受取り、運送賃等を支払ったときに消滅するが、直ちに発見できない毀損や一部滅失があった場合、引渡しの日から2週間以内に通知が発せられたときは、責任を負う(第588 条1項)。

65・ 運送品が全部滅失した場合の損害賠償額は、引渡しをすべきであった日における到達地の一般市場価格によって算定する(第580 条1項)が、運送人に悪意または「重過失」があった場合は、一切の損害を賠償する責任を負う(同法581 条)。

66・ 旅客の運送人は、自己又はその使用人が運送に関し注意を怠っていないことを証明しなければ、旅客が運送のために受けた損害を賠償しなければならない(商法590 条1項)。

67・ 手荷物が到達地に達した日より1週間内に旅客がその引渡しを請求しないときは、旅客の運送人は、その物を供託し、又は相当の期間を定めて催告をした後に競売に付することができる(商法591 条2項)。

68・ 商人がその営業の範囲内において寄託を受けたときは、報酬を受けないときであっても、善良な管理者の注意をしなければならない(商法593条)。

69・ 寄託を受けておらず、客が携帯していた物品については、場屋営業者やその使用人に「過失」があった場合にのみ、損害賠償責任が生ずる(第594条2項)。

70・ 場屋営業者が、「携帯品につき紛失の責任を負わない」旨の掲示をした場合においては、当事者双方が納得して、免責特約をすれば、場屋営業者の責任は免除されるが、場屋営業者による一方的な告示は、免責特約にはならない(第594 条3項)。

71・ 匿名組合契約とは、当事者の一方が相手方の営業のために出資をし、その営業から生ずる利益を分配することを約することによって、その効力を生ずる契約である。
(第535 条)。

72・ 交互計算は、商人間又は商人と商人でない者との間で平常取引をする場合において、一定の期間内の取引から生ずる債権及び債務の総額について相殺をし、その残額の支払いをすることを約することによって、その効力を生ずる(第529 条)。


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