地方自治法目次

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第7章 執行機関
~第8章 給与その他の給付

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第1節 通則(第138条の2~第138条の4)

第138条の2(執行機関の義務)
普通地方公共団体の執行機関は、当該普通地方公共団体の条例、予算その他の議会の議決に基づく事務及び法令、規則その他の規程に基づく当該普通地方公共団体の事務を、自らの判断と責任において、誠実に管理し及び執行する義務を負う。

第138条の3(執行機関組織の原則)
普通地方公共団体の執行機関の組織は、普通地方公共団体の長の所轄の下に、それぞれ明確な範囲の所掌事務と権限を有する執行機関によって、系統的にこれを構成しなければならない。
2 普通地方公共団体の執行機関は、普通地方公共団体の長の所轄の下に、執行機関相互の連絡を図り、すべて、一体として、行政機能を発揮するようにしなければならない。
3 普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体の執行機関相互の間にその権限につき疑義が生じたときは、これを調整するように努めなければならない。

第138条の4(委員会・委員、附属機関)
普通地方公共団体にその執行機関として普通地方公共団体の長の外、法律の定めるところにより、委員会又は委員を置く。
2 普通地方公共団体の委員会は、法律の定めるところにより、法令又は普通地方公共団体の条例若しくは規則に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、規則その他の規程を定めることができる。
3 普通地方公共団体は、法律又は条例の定めるところにより、執行機関の附属機関として自治紛争処理委員、審査会、審議会、調査会その他の調停、審査、諮問又は調査のための機関を置くことができる。ただし、政令で定める執行機関については、この限りでない。


第2節 普通地方公共団体の長(第138条の4~第180条の4)

第1款 地位(第139条~第146条)

第139条(知事・市町村)
都道府県に知事を置く。
2 市町村に市町村長を置く。

第140条(任期)
普通地方公共団体の長の任期は、四年とする。
2 前項の任期の起算については、公職選挙法第259条(任期の起算)及び第259条の2(任期の起算の特例)の定めるところによる。

第141条(兼職の禁止)
普通地方公共団体の長は、衆議院議員又は参議院議員と兼ねることができない。
2 普通地方公共団体の長は、地方公共団体の議会の議員並びに常勤の職員及び短時間勤務職員と兼ねることができない。

第142条(関係私企業からの隔離)
普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体に対し請負をする者及びその支配人又は主として同一の行為をする法人(当該普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるものを除く。)の無限責任社員、取締役、執行役若しくは監査役若しくはこれらに準ずべき者、支配人及び清算人たることができない。

第143条(失職)
普通地方公共団体の長が、被選挙権を有しなくなったとき又は前条の規定に該当するときは、その職を失う。その被選挙権の有無又は同条の規定に該当するかどうかは、普通地方公共団体の長が公職選挙法第11条 、第11条の2(選挙権及び被選挙権を有しない者)若しくは第252条(任期の起算)又は政治資金規正法第28条(政治資金規正法違反者の公民権の停止)の規定に該当するため被選挙権を有しない場合を除くほか、当該普通地方公共団体の選挙管理委員会がこれを決定しなければならない。
2 前項の規定による決定は、文書をもってし、その理由をつけてこれを本人に交付しなければならない。
3 第1項の規定による決定に不服がある者は、都道府県にあっては総務大臣、市町村にあっては都道府県知事に審査請求をすることができる。
4 前項の審査請求に関する行政不服審査法 第14条第1項 本文の審査請求期間(処分があったことを知った日の翌日から起算して六十日以内)は、第1項の決定があった日の翌日から起算して二十一日以内とする。

第144条(失職の時期)
普通地方公共団体の長は、公職選挙法第202条第1項(議員及び長の選挙の効力に関する異議の申出及び審査の申立て)若しくは第206条第1項の規定による選挙の効力に関する異議の申出、同法第202条第2項 若しくは第206条第2項 の規定による選挙の効力に関する審査の申立て、同法第203条第1項(選挙の効力に関する訴訟) 、第207条第1項(当選の効力に関する訴訟)、第210条若しくは第211条の(選挙犯罪による訴訟の提起)に対する決定、裁決又は判決が確定するまでの間(同法第210条第1項 の規定による選挙犯罪による訴訟を提起することができる場合において、当該訴訟が提起されなかったとき、当該訴訟についての訴えを却下し若しくは訴状を却下する裁判が確定したとき、又は当該訴訟が取り下げられたときは、それぞれ同項 に規定する出訴期間が経過するまで、当該裁判が確定するまで又は当該取下げが行われるまでの間)は、その職を失わない。

第145条(退職)
普通地方公共団体の長は、退職しようとするときは、その退職しようとする日前、都道府県知事にあっては三十日、市町村長にあっては二十日までに、当該普通地方公共団体の議会の議長に申し出なければならない。但し、議会の同意を得たときは、その期日前に退職することができる。

第146条 削除


第2款 権限(第147条~第160条)

第147条(地方公共団体の統轄及び代表)
普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体を統轄し、これを代表する。

第148条(事務の管理及び執行)
普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体の事務を管理し及びこれを執行する。

第149条(担任事務)
普通地方公共団体の長は、概ね左に掲げる事務を担任する。
普通地方公共団体の議会の議決を経べき事件につきその議案を提出すること。
予算を調製し、及びこれを執行すること。
地方税を賦課徴収し、分担金、使用料、加入金又は手数料を徴収し、及び過料を科すること。
決算を普通地方公共団体の議会の認定に付すること。
会計を監督すること。
財産を取得し、管理し、及び処分すること。
公の施設を設置し、管理し、及び廃止すること。
証書及び公文書類を保管すること。
前各号に定めるものを除く外、当該普通地方公共団体の事務を執行すること。

第150条 削除

第151条 削除

第152条(長の職務の代理)
普通地方公共団体の長に事故があるとき、又は長が欠けたときは、副知事又は副市町村長がその職務を代理する。この場合において副知事又は副市町村長が二人以上あるときは、あらかじめ当該普通地方公共団体の長が定めた順序、又はその定めがないときは席次の上下により、席次の上下が明らかでないときは年齢の多少により、年齢が同じであるときはくじにより定めた順序で、その職務を代理する。
2 副知事若しくは副市町村長にも事故があるとき若しくは副知事若しくは副市町村長も欠けたとき又は副知事若しくは副市町村長を置かない普通地方公共団体において当該普通地方公共団体の長に事故があるとき若しくは当該普通地方公共団体の長が欠けたときは、その補助機関である職員のうちから当該普通地方公共団体の長の指定する職員がその職務を代理する。
3 前項の場合において、同項の規定により普通地方公共団体の長の職務を代理する者がないときは、その補助機関である職員のうちから当該普通地方公共団体の規則で定めた上席の職員がその職務を代理する。

第153条(長の事務の委任・臨時代理)
普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務の一部をその補助機関である職員に委任し、又はこれに臨時に代理させることができる。
2 普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務の一部をその管理に属する行政庁に委任することができる。

第154条(職員の指揮監督)
普通地方公共団体の長は、その補助機関である職員を指揮監督する。

第154条の2(所官庁の処分の取消し及び停止)
普通地方公共団体の長は、その管理に属する行政庁の処分が法令、条例又は規則に違反すると認めるときは、その処分を取り消し、又は停止することができる。

第155条(支庁・地方事務・支所・出張所の設置)
普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務を分掌させるため、条例で、必要な地に、都道府県にあっては支庁(道にあっては支庁出張所を含む。以下これに同じ。)及び地方事務所、市町村にあっては支所又は出張所を設けることができる。
2 支庁若しくは地方事務所又は支所若しくは出張所の位置、名称及び所管区域は、条例でこれを定めなければならない。
3 第4条第2項の規定は、前項の支庁若しくは地方事務所又は支所若しくは出張所の位置及び所管区域にこれを準用する。

第156条(行政機関の設置、国の地方行政機関設置の条件)
普通地方公共団体の長は、前条第1項に定めるものを除く外、法律又は条例の定めるところにより、保健所、警察署その他の行政機関を設けるものとする。
2 前項の行政機関の位置、名称及び所管区域は、条例でこれを定める。
3 第4条第2項(事務所の設定又は変更する場合の考慮)の規定は、第1項の行政機関の位置及び所管区域にこれを準用する。
4 国の地方行政機関(駐在機関を含む。以下本条中これに同じ。)は、国会の承認を経なければ、これを設けてはならない。国の地方行政機関の設置及び運営に要する経費は、国においてこれを負担しなければならない。
5 前項の規定は、司法行政及び懲戒機関、地方入国管理局の支局及び出張所並びに支局の出張所、警察機関、官民人材交流センターの支所、検疫機関、防衛省の機関、税関の出張所及び監視署、税関支署並びにその出張所及び監視署、税務署及びその支署、国税不服審判所の支部、地方航空局の事務所その他の航空現業官署、総合通信局の出張所、電波観測所、文教施設、国立の病院及び療養施設、気象官署、海上警備救難機関、航路標識及び水路官署、森林管理署並びに専ら国費をもって行う工事の施行機関については、これを適用しない。

第157条(公共的団体等の監督)
普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体の区域内の公共的団体等の活動の綜合調整を図るため、これを指揮監督することができる。
2 前項の場合において必要があるときは、普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体の区域内の公共的団体等をして事務の報告をさせ、書類及び帳簿を提出させ及び実地について事務を視察することができる。
3 普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体の区域内の公共的団体等の監督上必要な処分をし又は当該公共的団体等の監督官庁の措置を申請することができる。
4 前項の監督官庁は、普通地方公共団体の長の処分を取り消すことができる。

第158条(内部組織の設置・編成)
普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務を分掌させるため、必要な内部組織を設けることができる。この場合において、当該普通地方公共団体の長の直近下位の内部組織の設置及びその分掌する事務については、条例で定めるものとする。
2 普通地方公共団体の長は、前項の内部組織の編成に当たっては、当該普通地方公共団体の事務及び事業の運営が簡素かつ効率的なものとなるよう十分配慮しなければならない。

第159条(事務の引継ぎ)
普通地方公共団体の長の事務の引継ぎに関する規定は、政令でこれを定める。
2 前項の政令には、正当の理由がなくて事務の引継ぎを拒んだ者に対し、十万円以下の過料を科する規定を設けることができる。

第160条 削除


第3款 補助機関( 第161条~第175条)

第161条(副知事及び副市町村長の設置、定数)
都道府県に副知事を、市町村に副市町村長を置く。ただし、条例で置かないことができる。
2 副知事及び副市町村長の定数は、条例で定める。

第162条(副知事及び副市町村長の選任)
副知事及び副市町村長は、普通地方公共団体の長が議会の同意を得てこれを選任する。

第163条(副知事及び副市町村長の任期)
副知事及び副市町村長の任期は、四年とする。ただし、普通地方公共団体の長は、任期中においてもこれを解職することができる。

第164条(副知事及び副市町村長の欠格事由)
公職選挙法第11条第1項 又は第11条の2(選挙権及び被選挙権を有しない者)の規定に該当する者は、副知事又は副市町村長となることができない。
2 副知事又は副市町村長は、公職選挙法第11条第1項(選挙権及び被選挙権を有しない者)の規定に該当するに至ったときは、その職を失う。

第165条(副知事及び副市町村長の退職)
普通地方公共団体の長の職務を代理する副知事又は副市町村長は、退職しようとするときは、その退職しようとする日前二十日までに、当該普通地方公共団体の議会の議長に申し出なければならない。ただし、議会の承認を得たときは、その期日前に退職することができる。
2 前項に規定する場合を除くほか、副知事又は副市町村長は、その退職しようとする日前二十日までに、当該普通地方公共団体の長に申し出なければならない。ただし、当該普通地方公共団体の長の承認を得たときは、その期日前に退職することができる。

第166条(副知事及び副市町村長の兼職禁止等、事務の引継ぎ)
副知事及び副市町村長は、検察官、警察官若しくは収税官吏又は普通地方公共団体における公安委員会の委員と兼ねることができない。
2 第141条(兼職の禁止)、第142条(関係私企業からの隔離)及び第159条(事務の引継ぎ)の規定は、副知事及び副市町村長にこれを準用する。
3 普通地方公共団体の長は、副知事又は副市町村長が前項において準用する第142条(関係私企業からの隔離)の規定に該当するときは、これを解職しなければならない。

第167条(副知事及び副市町村長の職務)
副知事及び副市町村長は、普通地方公共団体の長を補佐し、普通地方公共団体の長の命を受け政策及び企画をつかさどり、その補助機関である職員の担任する事務を監督し、別に定めるところにより、普通地方公共団体の長の職務を代理する。
2 前項に定めるもののほか、副知事及び副市町村長は、普通地方公共団体の長の権限に属する事務の一部について、第153条第1項(長の事務の委任・臨時代理)の規定により委任を受け、その事務を執行する。
3 前項の場合においては、普通地方公共団体の長は、直ちに、その旨を告示しなければならない。

第168条(会計管理者)
普通地方公共団体に会計管理者一人を置く。
2 会計管理者は、普通地方公共団体の長の補助機関である職員のうちから、普通地方公共団体の長が命ずる。

第169条(親族の就職禁止)
普通地方公共団体の長、副知事若しくは副市町村長又は監査委員と親子、夫婦又は兄弟姉妹の関係にある者は、会計管理者となることができない。
2 会計管理者は、前項に規定する関係が生じたときは、その職を失う。

第170条(会計管理者の職務権限)
法律又はこれに基づく政令に特別の定めがあるものを除くほか、会計管理者は、当該普通地方公共団体の会計事務をつかさどる。
2 前項の会計事務を例示すると、おおむね次のとおりである。
現金(現金に代えて納付される証券及び基金に属する現金を含む。)の出納及び保管を行うこと。
小切手を振り出すこと。
有価証券(公有財産又は基金に属するものを含む。)の出納及び保管を行うこと。
物品(基金に属する動産を含む。)の出納及び保管(使用中の物品に係る保管を除く。)を行うこと。
現金及び財産の記録管理を行うこと。
支出負担行為に関する確認を行うこと。
決算を調製し、これを普通地方公共団体の長に提出すること。
3 普通地方公共団体の長は、会計管理者に事故がある場合において必要があるときは、当該普通地方公共団体の長の補助機関である職員にその事務を代理させることができる。

第171条(出納員その他の会計職員)
会計管理者の事務を補助させるため出納員その他の会計職員を置く。ただし、町村においては、出納員を置かないことができる。
2 出納員その他の会計職員は、普通地方公共団体の長の補助機関である職員のうちから、普通地方公共団体の長がこれを命ずる。
3 出納員は、会計管理者の命を受けて現金の出納(小切手の振出しを含む。)若しくは保管又は物品の出納若しくは保管の事務をつかさどり、その他の会計職員は、上司の命を受けて当該普通地方公共団体の会計事務をつかさどる。
4 普通地方公共団体の長は、会計管理者をしてその事務の一部を出納員に委任させ、又は当該出納員をしてさらに当該委任を受けた事務の一部を出納員以外の会計職員に委任させることができる。この場合においては、普通地方公共団体の長は、直ちに、その旨を告示しなければならない。
5 普通地方公共団体の長は、会計管理者の権限に属する事務を処理させるため、規則で、必要な組織を設けることができる。

第172条(職員)
前11条に定める者を除くほか、普通地方公共団体に職員を置く。
2 前項の職員は、普通地方公共団体の長がこれを任免する。
3 第1項の職員の定数は、条例でこれを定める。ただし、臨時又は非常勤の職については、この限りでない。
4 第1項の職員に関する任用、職階制、給与、勤務時間その他の勤務条件、分限及び懲戒、服務、研修及び勤務成績の評定、福祉及び利益の保護その他身分取扱いに関しては、この法律に定めるものを除くほか、地方公務員法 の定めるところによる。

第173条 削除

第174条(専門委員)
普通地方公共団体は、常設又は臨時の専門委員を置くことができる。
2 専門委員は、専門の学識経験を有する者の中から、普通地方公共団体の長がこれを選任する。
3 専門委員は、普通地方公共団体の長の委託を受け、その権限に属する事務に関し必要な事項を調査する。
4 専門委員は、非常勤とする。

第175条(権限分掌機関の長の役割)
都道府県の支庁若しくは地方事務所又は市町村の支所の長は、当該普通地方公共団体の長の補助機関である職員をもって充てる。
2 前項に規定する機関の長は、普通地方公共団体の長の定めるところにより、上司の指揮を受け、その主管の事務を掌理し部下の職員を指揮監督する。


第4款 議会との関係(第176条~第180条)

第176条(議会の瑕疵ある議決又は選挙に対する長の処置)
普通地方公共団体の議会の議決について異議があるときは、当該普通地方公共団体の長は、この法律に特別の定めがあるものを除くほか、その議決の日(条例の制定若しくは改廃又は予算に関する議決については、その送付を受けた日)から十日以内に理由を示してこれを再議に付することができる。
2 前項の規定による議会の議決が再議に付された議決と同じ議決であるときは、その議決は、確定する。
3 前項の規定による議決のうち条例の制定若しくは改廃又は予算に関するものについては、出席議員の三分の二以上の者の同意がなければならない。
4 普通地方公共団体の議会の議決又は選挙がその権限を超え又は法令若しくは会議規則に違反すると認めるときは、当該普通地方公共団体の長は、理由を示してこれを再議に付し又は再選挙を行わせなければならない。
5 前項の規定による議会の議決又は選挙がなおその権限を超え又は法令若しくは会議規則に違反すると認めるときは、都道府県知事にあっては総務大臣、市町村長にあっては都道府県知事に対し、当該議決又は選挙があった日から二十一日以内に、審査を申し立てることができる。
6 前項の規定による申立てがあった場合において、総務大臣又は都道府県知事は、審査の結果、議会の議決又は選挙がその権限を超え又は法令若しくは会議規則に違反すると認めるときは、当該議決又は選挙を取り消す旨の裁定をすることができる。
7 前項の裁定に不服があるときは、普通地方公共団体の議会又は長は、裁定のあった日から六十日以内に、裁判所に出訴することができる。
8 前項の訴えのうち第4項の規定による議会の議決又は選挙の取消しを求めるものは、当該議会を被告として提起しなければならない。

第177条(収入又は支出に関する議決に対する長の処置)
普通地方公共団体の議会において次に掲げる経費を削除し又は減額する議決をしたときは、その経費及びこれに伴う収入について、当該普通地方公共団体の長は、理由を示してこれを再議に付さなければならない。
法令により負担する経費、法律の規定に基づき当該行政庁の職権により命ずる経費その他の普通地方公共団体の義務に属する経費
非常の災害による応急若しくは復旧の施設のために必要な経費又は感染症予防のために必要な経費
2 前項第1号の場合において、議会の議決がなお同号に掲げる経費を削除し又は減額したときは、当該普通地方公共団体の長は、その経費及びこれに伴う収入を予算に計上してその経費を支出することができる。
4 第1項第2号の場合において、議会の議決がなお同号に掲げる経費を削除し又は減額したときは、当該普通地方公共団体の長は、その議決を不信任の議決とみなすことができる。

第178条(議会の不信任議決と長の処置)
普通地方公共団体の議会において、当該普通地方公共団体の長の不信任の議決をしたときは、直ちに議長からその旨を当該普通地方公共団体の長に通知しなければならない。この場合においては、普通地方公共団体の長は、その通知を受けた日から十日以内に議会を解散することができる。
2 議会において当該普通地方公共団体の長の不信任の議決をした場合において、前項の期間内に議会を解散しないとき、又はその解散後初めて招集された議会において再び不信任の議決があり、議長から当該普通地方公共団体の長に対しその旨の通知があったときは、普通地方公共団体の長は、同項の期間が経過した日又は議長から通知があった日においてその職を失う。
3 前二項の規定による不信任の議決については、議員数の三分の二以上の者が出席し、第1項の場合においてはその四分の三以上の者の、前項の場合においてはその過半数の者の同意がなければならない。

第179条(長の専決処分)
普通地方公共団体の議会が成立しないとき、第113条ただし書(再招集、出席催告)の場合においてなお会議を開くことができないとき、普通地方公共団体の長において議会の議決すべき事件について特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるとき、又は議会において議決すべき事件を議決しないときは、当該普通地方公共団体の長は、その議決すべき事件を処分することができる。ただし、第162条の規定による副知事又は副市町村長の選任の同意については、この限りでない。
2 議会の決定すべき事件に関しては、前項の例による。
3 前二項の規定による処置については、普通地方公共団体の長は、次の会議においてこれを議会に報告し、その承認を求めなければならない。
4 前項の場合において、条例の制定若しくは改廃又は予算に関する処置について承認を求める議案が否決されたときは、普通地方公共団体の長は、速やかに、当該処置に関して必要と認める措置を講ずるとともに、その旨を議会に報告しなければならない。

第180条(議会の委任による専決処分)
普通地方公共団体の議会の権限に属する軽易な事項で、その議決により特に指定したものは、普通地方公共団体の長において、これを専決処分にすることができる。
2 前項の規定により専決処分をしたときは、普通地方公共団体の長は、これを議会に報告しなければならない。


第5款 他の執行機関との関係(第180条の2~第180条の4)

第180条の2(長の権限事務の委任及び補助執行)
普通地方公共団体の長は、その権限に属する事務の一部を、当該普通地方公共団体の委員会又は委員と協議して、普通地方公共団体の委員会、委員会の委員長、委員若しくはこれらの執行機関の事務を補助する職員若しくはこれらの執行機関の管理に属する機関の職員に委任し、又はこれらの執行機関の事務を補助する職員若しくはこれらの執行機関の管理に属する機関の職員をして補助執行させることができる。但し、政令で定める普通地方公共団体の委員会又は委員については、この限りでない。

第180条の3(職員に融通)
普通地方公共団体の長は、当該普通地方公共団体の委員会又は委員と協議して、その補助機関である職員を、当該執行機関の事務を補助する職員若しくはこれらの執行機関の管理に属する機関の職員と兼ねさせ、若しくは当該執行機関の事務を補助する職員若しくはこれらの執行機関の管理に属する機関の職員に充て、又は当該執行機関の事務に従事させることができる。

第180条の4(長の勧告権、協議)
普通地方公共団体の長は、各執行機関を通じて組織及び運営の合理化を図り、その相互の間に権衡を保持するため、必要があると認めるときは、当該普通地方公共団体の委員会若しくは委員の事務局又は委員会若しくは委員の管理に属する事務を掌る機関(以下本条中「事務局等」という。)の組織、事務局等に属する職員の定数又はこれらの職員の身分取扱について、委員会又は委員に必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
2 普通地方公共団体の委員会又は委員は、事務局等の組織、事務局等に属する職員の定数又はこれらの職員の身分取扱で当該委員会又は委員の権限に属する事項の中政令で定めるものについて、当該委員会又は委員の規則その他の規程を定め、又は変更しようとする場合においては、予め当該普通地方公共団体の長に協議しなければならない。


第3節 委員会及び委員(第180条の5~第202条の8)

第1款 通則( 第180条の5~第180条の7)

第180条の5(委員会及び委員の設置)
執行機関として法律の定めるところにより普通地方公共団体に置かなければならない委員会及び委員は、左の通りである。
教育委員会
選挙管理委員会
人事委員会又は人事委員会を置かない普通地方公共団体にあっては公平委員会
監査委員
2 前項に掲げるもののほか、執行機関として法律の定めるところにより都道府県に置かなければならない委員会は、次のとおりである。
公安委員会
労働委員会
収用委員会
海区漁業調整委員会
内水面漁場管理委員会
3 第1項に掲げるものの外、執行機関として法律の定めるところにより市町村に置かなければならない委員会は、左の通りである。
農業委員会
固定資産評価審査委員会
4 前三項の委員会若しくは委員の事務局又は委員会の管理に属する事務を掌る機関で法律により設けられなければならないものとされているものの組織を定めるに当たっては、当該普通地方公共団体の長が第158条第1項(内部組織の設置・編成)の規定により設けるその内部組織との間に権衡を失しないようにしなければならない。
5 普通地方公共団体の委員会の委員又は委員は、法律に特別の定があるものを除く外、非常勤とする。
6 普通地方公共団体の委員会の委員又は委員は、当該普通地方公共団体に対しその職務に関し請負をする者及びその支配人又は主として同一の行為をする法人(当該普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるものを除く。)の無限責任社員、取締役、執行役若しくは監査役若しくはこれらに準ずべき者、支配人及び清算人たることができない。
法律に特別の定めがあるものを除くほか、普通地方公共団体の委員会の委員又は委員が前項の規定に該当するときは、その職を失う。その同項の規定に該当するかどうかは、その選任権者がこれを決定しなければならない。
第143条第2項(失職決定の文書交付)から第4項失職決定に対する審査請求期間)までの規定は、前項の場合にこれを準用する。

第180条の6(委員会・委員の権限に属しない事項)
普通地方公共団体の委員会又は委員は、左に掲げる権限を有しない。但し、法律に特別の定があるものは、この限りでない。
普通地方公共団体の予算を調製し、及びこれを執行すること。
普通地方公共団体の議会の議決を経べき事件につきその議案を提出すること。
地方税を賦課徴収し、分担金若しくは加入金を徴収し、又は過料を科すること。
普通地方公共団体の決算を議会の認定に付すること。

第180条の7(権限事務の委任・補助執行・調査の委託)
普通地方公共団体の委員会又は委員は、その権限に属する事務の一部を、当該普通地方公共団体の長と協議して、普通地方公共団体の長の補助機関である職員若しくはその管理に属する支庁若しくは地方事務所、支所若しくは出張所、第202条の4第2項に規定する地域自治区の事務所、第252条の19第1項に規定する指定都市の区の事務所若しくはその出張所、保健所その他の行政機関の長に委任し、若しくは普通地方公共団体の長の補助機関である職員若しくはその管理に属する行政機関に属する職員をして補助執行させ、又は専門委員に委託して必要な事項を調査させることができる。ただし、政令で定める事務については、この限りではない。


第2款 教育委員会(第180条の8)

第180条の8(教育委員会の事務)
教育委員会は、別に法律の定めるところにより、学校その他の教育機関を管理し、学校の組織編制、教育課程、教科書その他の教材の取扱及び教育職員の身分取扱に関する事務を行い、並びに社会教育その他教育、学術及び文化に関する事務を管理し及びこれを執行する。


第3款 公安委員会(第180条の9)

第180条の9(公安員会・都道府県警察)
公安委員会は、別に法律の定めるところにより、都道府県警察を管理する。
2 都道府県警察に、別に法律の定めるところにより、地方警務官、地方警務官以外の警察官その他の職員を置く。


第4款 選挙管理委員会(第181条~第194条)

第181条 (選挙管理委員会の設置及び組織)
普通地方公共団体に選挙管理委員会を置く。
2 選挙管理委員会は、四人の選挙管理委員を以てこれを組織する。

第182条(選挙管理委員及び補充員の選挙)
選挙管理委員は、選挙権を有する者で、人格が高潔で、政治及び選挙に関し公正な識見を有するもののうちから、普通地方公共団体の議会においてこれを選挙する。
2 議会は、前項の規定による選挙を行う場合においては、同時に、同項に規定する者のうちから委員と同数の補充員を選挙しなければならない。補充員がすべてなくなったときも、また、同様とする。
3 委員中に欠員があるときは、選挙管理委員会の委員長は、補充員の中からこれを補欠する。その順序は、選挙の時が異なるときは選挙の前後により、選挙の時が同時であるときは得票数により、得票数が同じであるときはくじにより、これを定める。
4 法律の定めるところにより行なわれる選挙、投票又は国民審査に関する罪を犯し刑に処せられた者は、委員又は補充員となることができない。
5 委員又は補充員は、それぞれその中の2人が同時に同一の政党その他の政治団体に属する者となることとなってはならない。
6 第1項又は第2項の規定による選挙において、同一の政党その他の政治団体に属する者が前項の制限を超えて選挙された場合及び第3項の規定により委員の補欠を行えば同一の政党その他の政治団体に属する委員の数が前項の制限を超える場合等に関し必要な事項は、政令でこれを定める。
7 委員は、地方公共団体の議会の議員及び長と兼ねることができない。
8 委員又は補充員の選挙を行うべき事由が生じたときは、選挙管理委員会の委員長は、直ちにその旨を当該普通地方公共団体の議会及び長に通知しなければならない。

第183条(任期)
選挙管理委員の任期は、四年とする。但し、後任者が就任する時まで在任する。
2 補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
3 補充員の任期は、委員の任期による。
4 委員及び補充員は、その選挙に関し第118条第5項(委員会の委員又は委員の職業制限)の規定による裁決又は判決が確定するまでは、その職を失わない。

第184条(失職)
選挙管理委員は、選挙権を有しなくなったとき、第180条の5第6項(委員会の委員又は委員の職業制限)の規定に該当するとき又は第182条第4項(選挙、投票又は国民審査に関する罪を犯し刑に処せられた者)に規定する者に該当するときは、その職を失う。その選挙権の有無又は第180条の五第六項の規定に該当するかどうかは、選挙管理委員が公職選挙法第11条 若しくは同法第252条(選挙犯罪による公職の候補者等)又は政治資金規正法第218条(政治資金規正法違反者の公民権の停止)の規定に該当するため選挙権を有しない場合を除くほか、選挙管理委員会がこれを決定する。
2 第143条第2項(失職決定の文書交付)から第4項(失職決定に対する審査請求期間)までの規定は、前項の場合にこれを準用する。

第184条の2(罷免)
普通地方公共団体の議会は、選挙管理委員が心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認めるとき、又は選挙管理委員に職務上の義務違反その他選挙管理委員たるに適しない非行があると認めるときは、議決によりこれを罷免することができる。この場合においては、議会の常任委員会又は特別委員会において公聴会を開かなければならない。
2 委員は、前項の規定による場合を除くほか、その意に反して罷免されることがない。

第185条(退職)
選挙管理委員会の委員長が退職しようとするときは、当該選挙管理委員会の承認を得なければならない。
2 委員が退職しようとするときは、委員長の承認を得なければならない。

第185条の2(秘密を守る義務)
選挙管理委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

第186条(事務)
選挙管理委員会は、法律又はこれに基づく政令の定めるところにより、当該普通地方公共団体が処理する選挙に関する事務及びこれに関係のある事務を管理する。

第187条(委員長)
選挙管理委員会は、委員の中から委員長を選挙しなければならない。
2 委員長は、委員会に関する事務を処理し、委員会を代表する。
3 委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、委員長の指定する委員がその職務を代理する。

第188条(招集)
選挙管理委員会は、委員長がこれを招集する。委員から委員会の招集の請求があるときは、委員長は、これを招集しなければならない。

第189条(会議)
選挙管理委員会は、三人以上の委員が出席しなければ、会議を開くことができない。
2 委員長及び委員は、自己若しくは父母、祖父母、配偶者、子、孫若しくは兄弟姉妹の一身上に関する事件又は自己若しくはこれらの者の従事する業務に直接の利害関係のある事件については、その議事に参与することができない。但し、委員会の同意を得たときは、会議に出席し、発言することができる。
3 前項の規定により委員の数が減少して第1項の数に達しないときは、委員長は、補充員でその事件に関係のないものを以て第182条第3項(委員中の欠員)の順序により、臨時にこれに充てなければならない。委員の事故に因り委員の数が第1項の数に達しないときも、また、同様とする。

第190条(表決)
選挙管理委員会の議事は、出席委員の過半数を以てこれを決する。可否同数のときは、委員長の決するところによる。

第191条(書記長・書記その他の職員)
都道府県及び市の選挙管理委員会に書記長、書記その他の職員を置き、町村の選挙管理委員会に書記その他の職員を置く。
2 書記長、書記その他の常勤の職員の定数は、条例でこれを定める。但し、臨時の職については、この限りでない。
3 書記長は委員長の命を受け、書記その他の職員又は第180条の3(職員に融通)の規定による職員は上司の指揮を受け、それぞれ委員会に関する事務に従事する。

第192条(訴訟の取扱い)
選挙管理委員会の処分又は裁決に係る普通地方公共団体を被告とする訴訟については、選挙管理委員会が当該普通地方公共団体を代表する。

第193条(準用規定)
第127条第2項(議員の区域外住所移転による失職)、第141条第1項(兼職の禁止)及び第166条第1項(副知事及び副市町村長の兼職禁止等)の規定は選挙管理委員に、第153条第1項(長の事務の委任・臨時代理)、第154条(職員の指揮監督)及び第159条(事務の引継ぎ)の規定は選挙管理委員会の委員長に、第172条第2項(職員の任免)及び第4項(勤務条件等の法律の定め)の規定は選挙管理委員会の書記長、書記その他の職員にこれを準用する。

第194条(委員会の自律)
この法律及びこれに基く政令に規定するものを除く外、選挙管理委員会に関し必要な事項は、委員会がこれを定める。


第5款 監査委員(第195条~第202条)

第195条(監査委員の設置及び定数)
普通地方公共団体に監査委員を置く。
2 監査委員の定数は、都道府県及び政令で定める市にあっては四人とし、その他の市及び町村にあっては二人とする。 ただし、条例でその定数を増加することができる。

第196条(選任、兼職の禁止)
監査委員は、普通地方公共団体の長が、議会の同意を得て、人格が高潔で、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関し優れた識見を有する者(以下この款において「識見を有する者」という。)及び議員のうちから、これを選任する。この場合において、議員のうちから選任する監査委員の数は、都道府県及び前条第2項の政令で定める市にあっては二人又は一人、その他の市及び町村にあっては一人とするものとする。
2 識見を有する者のうちから選任される監査委員の数が二人以上である普通地方公共団体にあっては、少なくともその数から一を減じた人数以上は、当該普通地方公共団体の職員で政令で定めるものでなかった者でなければならない。
3 監査委員は、地方公共団体の常勤の職員及び短時間勤務職員と兼ねることができない。
4 識見を有する者のうちから選任される監査委員は、これを常勤とすることができる。
5 都道府県及び政令で定める市にあっては、識見を有する者のうちから選任される監査委員のうち少なくとも一人以上は、常勤としなければならない。

第197条(任期)
監査委員の任期は、識見を有する者のうちから選任される者にあっては四年とし、議員のうちから選任される者にあっては議員の任期による。ただし、後任者が選任されるまでの間は、その職務を行うことを妨げない。

第197条の2(罷免)
普通地方公共団体の長は、監査委員が心身の故障のため職務の遂行に堪えないと認めるとき、又は監査委員に職務上の義務違反その他監査委員たるに適しない非行があると認めるときは、議会の同意を得て、これを罷免することができる。この場合においては、議会の常任委員会又は特別委員会において公聴会を開かなければならない。
2 監査委員は、前項の規定による場合を除くほか、その意に反して罷免されることがない。

第198条(退職)
監査委員は、退職しようとするときは、普通地方公共団体の長の承認を得なければならない。

第198条の2(親族の就職禁止)
普通地方公共団体の長又は副知事若しくは副市町村長と親子、夫婦又は兄弟姉妹の関係にある者は、監査委員となることができない。
2 監査委員は、前項に規定する関係が生じたときは、その職を失う。

第198条の3(職務上の義務)
監査委員は、その職務を遂行するに当たっては、常に公正不偏の態度を保持して、監査をしなければならない。
2 監査委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

第199条(職務)
監査委員は、普通地方公共団体の財務に関する事務の執行及び普通地方公共団体の経営に係る事業の管理を監査する。
2 監査委員は、前項に定めるもののほか、必要があると認めるときは、普通地方公共団体の事務(自治事務にあっては労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものを除き、法定受託事務にあっては国の安全を害するおそれがあることその他の事由により監査委員の監査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるものを除く。)の執行について監査をすることができる。この場合において、当該監査の実施に関し必要な事項は、政令で定める。
3 監査委員は、第1項又は前項の規定による監査をするに当たっては、当該普通地方公共団体の財務に関する事務の執行及び当該普通地方公共団体の経営に係る事業の管理又は同項に規定する事務の執行が第2条第14項(最少の経費で最大の効果義務)及び第15項(組織及び運営の合理化と適正化義務)の規定の趣旨にのっとってなされているかどうかに、特に、意を用いなければならない。
4 監査委員は、毎会計年度少くとも一回以上期日を定めて第1項の規定による監査をしなければならない。
5 監査委員は、前項に定める場合のほか、必要があると認めるときは、いつでも第1項の規定による監査をすることができる。
6 監査委員は、当該普通地方公共団体の長から当該普通地方公共団体の事務の執行に関し監査の要求があったときは、その要求に係る事項について監査をしなければならない。
7 監査委員は、必要があると認めるとき、又は普通地方公共団体の長の要求があるときは、当該普通地方公共団体が補助金、交付金、負担金、貸付金、損失補償、利子補給その他の財政的援助を与えているものの出納その他の事務の執行で当該財政的援助に係るものを監査することができる。当該普通地方公共団体が出資しているもので政令で定めるもの、当該普通地方公共団体が借入金の元金又は利子の支払を保証しているもの、当該普通地方公共団体が受益権を有する信託で政令で定めるものの受託者及び当該普通地方公共団体が第244条の2第3項(指定管理者)の規定に基づき公の施設の管理を行わせているものについても、また、同様とする。
8 監査委員は、監査のため必要があると認めるときは、関係人の出頭を求め、若しくは関係人について調査し、若しくは関係人に対し帳簿、書類その他の記録の提出を求め、又は学識経験を有する者等から意見を聴くことができる。
9 監査委員は、監査の結果に関する報告を決定し、これを普通地方公共団体の議会及び長並びに関係のある教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会その他法律に基づく委員会又は委員に提出し、かつ、これを公表しなければならない。
10 監査委員は、監査の結果に基づいて必要があると認めるときは、当該普通地方公共団体の組織及び運営の合理化に資するため、前項の規定による監査の結果に関する報告に添えてその意見を提出することができる。
11 第9項の規定による監査の結果に関する報告の決定又は前項の規定による意見の決定は、監査委員の合議によるものとする。
12 監査委員から監査の結果に関する報告の提出があった場合において、当該監査の結果に関する報告の提出を受けた普通地方公共団体の議会、長、教育委員会、選挙管理委員会、人事委員会若しくは公平委員会、公安委員会、労働委員会、農業委員会その他法律に基づく委員会又は委員は、当該監査の結果に基づき、又は当該監査の結果を参考として措置を講じたときは、その旨を監査委員に通知するものとする。この場合においては、監査委員は、当該通知に係る事項を公表しなければならない。

第199条の2(利害関係事件の監査禁止)
監査委員は、自己若しくは父母、祖父母、配偶者、子、孫若しくは兄弟姉妹の一身上に関する事件又は自己若しくはこれらの者の従事する業務に直接の利害関係のある事件については、監査することができない。

第199条の3(職務上の義務)
監査委員は、その定数が三人以上の場合にあっては識見を有する者のうちから選任される監査委員の一人を、二人の場合にあっては識見を有する者のうちから選任される監査委員を代表監査委員としなければならない。
2 代表監査委員は、監査委員に関する庶務及び次項又は第242条の3第5項に規定する(長に対する損害賠償又は不当利得返還の請求を目的とする訴訟)に関する事務を処理する。
3 代表監査委員又は監査委員の処分又は裁決に係る普通地方公共団体を被告とする訴訟については、代表監査委員が当該普通地方公共団体を代表する。
4 代表監査委員に事故があるとき、又は代表監査委員が欠けたときは、監査委員の定数が三人以上の場合にあっては代表監査委員の指定する監査委員が、二人の場合にあっては他の監査委員がその職務を代理する。

第200条(事務局)
都道府県の監査委員に事務局を置く。
2 市町村の監査委員に条例の定めるところにより、事務局を置くことができる。
3 事務局に事務局長、書記その他の職員を置く。
4 事務局を置かない市町村の監査委員の事務を補助させるため書記その他の職員を置く。
5 事務局長、書記その他の職員は、代表監査委員がこれを任免する。
6 事務局長、書記その他の常勤の職員の定数は、条例でこれを定める。ただし、臨時の職については、この限りでない。
事務局長は監査委員の命を受け、書記その他の職員又は第180条の3(職員に融通)の規定による職員は上司の指揮を受け、それぞれ監査委員に関する事務に従事する。

第201条(準用規定)
第141条第1項(兼職の禁止)、第154条(職員の指揮監督)、第159条(事務の引継ぎ)、第164条(副知事及び副市町村長の欠格事由)及び第166条第1項(副知事及び副市町村長の兼職禁止等)の規定は監査委員に、第153条第1項(長の事務の委任・臨時代理)の規定は代表監査委員に、第172条第4項(勤務条件等の法律の定め)の規定は監査委員の事務局長、書記その他の職員にこれを準用する。

第202条(条例への委任)
この法律及びこれに基く政令に規定するものを除く外、監査委員に関し必要な事項は、条例でこれを定める。


第6款 人事委員会、公平委員会、労働委員会、農業委員会その他の委員会( 第202条の2)

第202条の2(各委員会の事務)
人事委員会は、別に法律の定めるところにより、人事行政に関する調査、研究、企画、立案、勧告等を行い、職員の競争試験及び選考を実施し、並びに職員の勤務条件に関する措置の要求及び職員に対する不利益処分を審査し、並びにこれについて必要な措置を講ずる。
2 公平委員会は、別に法律の定めるところにより、職員の勤務条件に関する措置の要求及び職員に対する不利益処分を審査し、並びにこれについて必要な措置を講ずる。
3 労働委員会は、別に法律の定めるところにより、労働組合の資格の立証を受け及び証明を行い、並びに不当労働行為に関し調査し、審問し、命令を発し及び和解を勧め、労働争議のあつせん、調停及び仲裁を行い、その他労働関係に関する事務を執行する。
4 農業委員会は、別に法律の定めるところにより、農地等の利用関係の調整、農地の交換分合その他農地に関する事務を執行する。
5 収用委員会は別に法律の定めるところにより土地の収用に関する裁決その他の事務を行い、海区漁業調整委員会又は内水面漁場管理委員会は別に法律の定めるところにより漁業調整のため必要な指示その他の事務を行い、固定資産評価審査委員会は別に法律の定めるところにより固定資産課税台帳に登録された価格に関する不服の審査決定その他の事務を行う。


第7款 附属機関(第202条の3)

第202条の3(附属機関の事務)
普通地方公共団体の執行機関の附属機関は、法律若しくはこれに基く政令又は条例の定めるところにより、その担任する事項について調停、審査、審議又は調査等を行う機関とする。
2 附属機関を組織する委員その他の構成員は、非常勤とする。
3 附属機関の庶務は、法律又はこれに基く政令に特別の定があるものを除く外、その属する執行機関において掌るものとする。


第4節 地域自治区(第202条の4~第202条の8)

第202条の4(地域自治区の設置)
市町村は、市町村長の権限に属する事務を分掌させ、及び地域の住民の意見を反映させつつこれを処理させるため、条例で、その区域を分けて定める区域ごとに地域自治区を設けることができる。
2 地域自治区に事務所を置くものとし、事務所の位置、名称及び所管区域は、条例で定める。
3 地域自治区の事務所の長は、当該普通地方公共団体の長の補助機関である職員をもって充てる。
4 第4条第2項の規定は第2項の地域自治区の事務所の位置及び所管区域について、第175条第2項(市町村の支所長の指揮監督権)の規定は前項の事務所の長について準用する。

第202条の5(地域協議会の設置及び構成員)
地域自治区に、地域協議会を置く。
2 地域協議会の構成員は、地域自治区の区域内に住所を有する者のうちから、市町村長が選任する。
3 市町村長は、前項の規定による地域協議会の構成員の選任に当たっては、地域協議会の構成員の構成が、地域自治区の区域内に住所を有する者の多様な意見が適切に反映されるものとなるよう配慮しなければならない。
4 地域協議会の構成員の任期は、四年以内において条例で定める期間とする。
5 第203条の2第1項(委員会の委員等の報酬)の規定にかかわらず、地域協議会の構成員には報酬を支給しないこととすることができる。

第202条の6(地域協議会の会長及び副会長)
地域協議会に、会長及び副会長を置く。
2 地域協議会の会長及び副会長の選任及び解任の方法は、条例で定める。
3 地域協議会の会長及び副会長の任期は、地域協議会の構成員の任期による。
4 地域協議会の会長は、地域協議会の事務を掌理し、地域協議会を代表する。
5 地域協議会の副会長は、地域協議会の会長に事故があるとき又は地域協議会の会長が欠けたときは、その職務を代理する。

第202条の7(地域協議会の権限)
地域協議会は、次に掲げる事項のうち、市町村長その他の市町村の機関により諮問されたもの又は必要と認めるものについて、審議し、市町村長その他の市町村の機関に意見を述べることができる。
地域自治区の事務所が所掌する事務に関する事項
前号に掲げるもののほか、市町村が処理する地域自治区の区域に係る事務に関する事項
市町村の事務処理に当たっての地域自治区の区域内に住所を有する者との連携の強化に関する事項
2 市町村長は、条例で定める市町村の施策に関する重要事項であって地域自治区の区域に係るものを決定し、又は変更しようとする場合においては、あらかじめ、地域協議会の意見を聴かなければならない。
3 市町村長その他の市町村の機関は、前二項の意見を勘案し、必要があると認めるときは、適切な措置を講じなければならない。

第202条の8(地域協議会の組織及び運営)
この法律に定めるもののほか、地域協議会の構成員の定数その他の地域協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、条例で定める。

第202条の9(政令への委任)
この法律に規定するものを除くほか、地域自治区に関し必要な事項は、政令で定める。


第8章 給与その他の給付(第203条~第207条)

第203条(役員報酬、費用弁償、期末手当)
普通地方公共団体は、その議会の議員に対し、議員報酬を支給しなければならない。
2 普通地方公共団体の議会の議員は、職務を行うため要する費用の弁償を受けることができる。
3 普通地方公共団体は、条例で、その議会の議員に対し、期末手当を支給することができる。
4 議員報酬、費用弁償及び期末手当の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない。

第203条の2(委員会の委員等の報酬、費用弁償)
普通地方公共団体は、その委員会の委員、非常勤の監査委員その他の委員、自治紛争処理委員、審査会、審議会及び調査会等の委員その他の構成員、専門委員、投票管理者、開票管理者、選挙長、投票立会人、開票立会人及び選挙立会人その他普通地方公共団体の非常勤の職員(短時間勤務職員を除く。)に対し、報酬を支給しなければならない。
2 前項の職員に対する報酬は、その勤務日数に応じてこれを支給する。ただし、条例で特別の定めをした場合は、この限りでない。
3 第1項の職員は、職務を行うため要する費用の弁償を受けることができる。
4 報酬及び費用弁償の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない。

第204条(常勤の職員等の給与・旅費・諸手当)
普通地方公共団体は、普通地方公共団体の長及びその補助機関たる常勤の職員、委員会の常勤の委員、常勤の監査委員、議会の事務局長又は書記長、書記その他の常勤の職員、委員会の事務局長若しくは書記長、委員の事務局長又は委員会若しくは委員の事務を補助する書記その他の常勤の職員その他普通地方公共団体の常勤の職員並びに短時間勤務職員に対し、給料及び旅費を支給しなければならない。
2 普通地方公共団体は、条例で、前項の職員に対し、扶養手当、地域手当、住居手当、初任給調整手当、通勤手当、単身赴任手当、特殊勤務手当、特地勤務手当(これに準ずる手当を含む。)、へき地手当(これに準ずる手当を含む。)、時間外勤務手当、宿日直手当、管理職員特別勤務手当、夜間勤務手当、休日勤務手当、管理職手当、期末手当、勤勉手当、寒冷地手当、特定任期付職員業績手当、任期付研究員業績手当、義務教育等教員特別手当、定時制通信教育手当、産業教育手当、農林漁業普及指導手当、災害派遣手当(武力攻撃災害等派遣手当及び新型インフルエンザ等緊急事態派遣手当を含む。)又は退職手当を支給することができる。
3 給料、手当及び旅費の額並びにその支給方法は、条例でこれを定めなければならない。

第204条の2(給与等の根拠)
普通地方公共団体は、いかなる給与その他の給付も法律又はこれに基づく条例に基づかずには、これをその議会の議員、第203条の2第1項(非常勤)の職員及び前条第1項(常勤並びに短時間勤務)の職員に支給することができない。

第205条(退職年金・退職一時金)
第204条第1項の職員は、退職年金又は退職一時金を受けることができる。

第206条(給与付与に関する不服申立て)
普通地方公共団体の長がした第203条(役員報酬、費用弁償、期末手当)から第204条(常勤の職員等の給与・旅費・諸手当)まで又は前条の規定による給与その他の給付に関する処分に不服がある者は、法律に特別の定めがある場合を除くほか、都道府県知事がした処分については総務大臣、市町村長がした処分については都道府県知事に審査請求をすることができる。この場合においては、異議申立てをすることもできる。
2 第138条の4第1項(委員会又は委員)に規定する機関がした前項の給与その他の給付に関する処分に不服がある者は、法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該普通地方公共団体の長に審査請求をすることができる。
3 普通地方公共団体の長及び前項に規定する機関以外の機関がした第1項の給与その他の給付に関する処分についての審査請求は、法律に特別の定めがある場合を除くほか、普通地方公共団体の長が処分庁の直近上級行政庁でない場合においても、当該普通地方公共団体の長に対してするものとする。
4 普通地方公共団体の長は、第1項の給与その他の給付に関する処分についての異議申立て又は審査請求(同項に規定する審査請求を除く。)があったときは、議会に諮問してこれを決定しなければならない。
5 議会は、前項の規定による諮問があった日から二十日以内に意見を述べなければならない。
6 第1項の給与その他の給付に関する処分についての審査請求(同項に規定する審査請求を除く。)に対する裁決に不服がある者は、都道府県知事がした裁決については総務大臣、市町村長がした裁決については都道府県知事に再審査請求をすることができる。

第207条(実費弁償)
普通地方公共団体は、条例の定めるところにより、第74条の3第3項(関係人の出頭及び証言)及び第百条第1項後段(百条調査権(第287条の2第7項(特例一部事務組合について準用)において準用する場合を含む。))の規定により出頭した選挙人その他の関係人、第115条の2第2項(予算その他重要議案、請願等についての公聴会(第109条第5項(委員会について準用)において準用する場合を含む。))の規定により出頭した参考人、第199条第8項(監査委員による必要的出頭)の規定により出頭した関係人、第251条の2第9項(自治紛争処理委員による必要的出頭)の規定により出頭した当事者及び関係人並びに第115条の2第1項((予算その他重要議案、請願等についての公聴会)(第109条第5項(委員会について準用)において準用する場合を含む。))の規定による公聴会に参加した者の要した実費を弁償しなければならない。

第5章 直接請求~第6章 議会

第9章 財務~第10章 公の施設

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