刑事訴訟法

第3章 上告

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第四百五条(上告を許す判決・上告申立ての理由)
高等裁判所がした第一審又は第二審の判決に対しては、左の事由があることを理由として上告の申立をすることができる。
. 憲法の違反があること又は憲法の解釈に誤があること。
. 最高裁判所の判例と相反する判断をしたこと。
. 最高裁判所の判例がない場合に、大審院若しくは上告裁判所たる高等裁判所の判例又はこの法律施行後の控訴裁判所たる高等裁判所の判例と相反する判断をしたこと。

第四百六条(同前の特則)
最高裁判所は、前条の規定により上告をすることができる場合以外の場合であっても、法令の解釈に関する重要な事項を含むものと認められる事件については、その判決確定前に限り、裁判所の規則の定めるところにより、自ら上告審としてその事件を受理することができる。

第四百七条(上告趣意書)
上告趣意書には、裁判所の規則の定めるところにより、上告の申立の理由を明示しなければならない。

第四百八条(弁論を経ない上告棄却の判決)
上告裁判所は、上告趣意書その他の書類によって、上告の申立の理由がないことが明らかであると認めるときは、弁論を経ないで、判決で上告を棄却することができる。

第四百九条(被告人召喚の不要)
上告審においては、公判期日に被告人を召喚することを要しない。

第四百十条(破棄の判決)
上告裁判所は、第四百五条(上告を許す判決・上告申立ての理由)各号に規定する事由があるときは、判決で原判決を破棄しなければならない。但し、判決に影響を及ぼさないことが明らかな場合は、この限りでない。
. 第四百五条第二号(最高裁判所の判例と相反する判断)又は第三号(高等裁判所の判例と相反する判断)に規定する事由のみがある場合において、上告裁判所がその判例を変更して原判決を維持するのを相当とするときは、前項の規定は、これを適用しない。

第四百十一条(同前)
上告裁判所は、第四百五条(上告を許す判決・上告申立ての理由)各号に規定する事由がない場合であっても、左の事由があって原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると認めるときは、判決で原判決を破棄することができる。
. 判決に影響を及ぼすべき法令の違反があること。
. 刑の量定が甚しく不当であること。
. 判決に影響を及ぼすべき重大な事実の誤認があること。
. 再審の請求をすることができる場合にあたる事由があること。
. 判決があった後に刑の廃止若しくは変更又は大赦があったこと。

第四百十二条(破棄移送)
不法に管轄を認めたことを理由として原判決を破棄するときは、判決で事件を管轄控訴裁判所又は管轄第一審裁判所に移送しなければならない。

第四百十三条(破棄差戻し・移送・自判)
前条に規定する理由以外の理由によって原判決を破棄するときは、判決で、事件を原裁判所若しくは第一審裁判所に差し戻し、又はこれらと同等の他の裁判所に移送しなければならない。但し、上告裁判所は、訴訟記録並びに原裁判所及び第一審裁判所において取り調べた証拠によって、直ちに判決をすることができるものと認めるときは、被告事件について更に判決をすることができる。

第四百十三条の二(上告審における破棄事由の制限)
第一審裁判所が即決裁判手続によって判決をした事件については、第四百十一条(正義に反する判決の破棄)の規定にかかわらず、上告裁判所は、当該判決の言渡しにおいて示された罪となるべき事実について同条第三号(重大な事実誤認)に規定する事由があることを理由としては、原判決を破棄することができない。

第四百十四条(準用規定)
前章の規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、上告の審判についてこれを準用する。

第四百十五条(訂正の決定)
上告裁判所は、その判決の内容に誤のあることを発見したときは、検察官、被告人又は弁護人の申立により、判決でこれを訂正することができる。
. 前項の申立は、判決の宣告があった日から十日以内にこれをしなければならない。
. 上告裁判所は、適当と認めるときは、第一項に規定する者の申立により、前項の期間を延長することができる。

第四百十六条(同前)
訂正の判決は、弁論を経ないでもこれをすることができる。

第四百十七条(同前)
上告裁判所は、訂正の判決をしないときは、速やかに決定で申立を棄却しなければならない。
. 訂正の判決に対しては、第四百十五条第一項(判決訂正の弁護人等の申立)の申立をすることはできない。

第四百十八条(上告判決の確定)
上告裁判所の判決は、宣告があった日から第四百十五条(訂正の決定)の期間を経過したとき、又はその期間内に同条第一項(判決訂正の弁護人等の申立て)の申立があった場合には訂正の判決若しくは申立を棄却する決定があったときに、確定する。

第二章 控訴

第四章 抗告へ